防災活動にもっと目を向けよう
防災の定義というのは、難しく説明されると、
理解ができなくなりますので簡単にご説明します。
防災とは、もしも大地震などの災害が来てしまった時に備えて、
生き残る対策を講じる活動です。
でも、結局のところ、本当の意味で防災活動をしている方は少ないのではないでしょうか?
「地震が来てから考えるよ」
「準備したって変わらないよ」
そんな意見も聞こえてきます。
もちろんこの先、大地震が絶対起こる!と断言はできません。
しかし断言ができないなら、何も講じないで良いということではなく、
最悪の事態が起こっても、その時に、うろたえることなく
自分と家族の身を守ることができるように準備しておく、というスタンスが大事なのではないでしょうか。
大地震が起こらない可能性にかけるか、
それとも、起こっても大丈夫なように対処するか。
どちらが賢明かはわかりますよね。
もし、大地震が起きなければ、それはそれでラッキーなのです。
起こらなかったから、どうなるものでもないのですから。
準備して、起こらなかったら、幸運と思いましょう。
中国の古典に『漢書』という書物があります。
この中に書かれてある、格言に興味深いものがあります。
「曲突、薪をうつすは恩沢なく、焦頭爛額、上客となすや」
これは、防災活動の基本である、「将来への危機管理」について
述べられていますのでご紹介します。
<ここから>
ある所に、一人の旅人が大金持ちの家の前を通り過ぎようとした。
見ると、かまどの火が燃えていた。しかも勢いが止まらない。
「これは大変だ!」と思った旅人は、親切にも、その家の主人に忠告した。
「大変です、このままでは火事になる可能性がありますよ。煙突はかやぶき屋根とは
反対の方向に曲げておいたほうがいいと思いますよ。近くにある薪も煙突から離しておいた
ほうがいいと思います。」
ところが、この家の主人は、
「うるさい、よけいなお世話だ!」と、とりつがなかった。
貴重な助言をもらったのにもかかわらず、
何の褒美(=恩沢)もやらなかった。
そして、翌日・・・
旅人が、憂慮していたことが起こってしまった。
煙突から吹き出た火の粉が原因で、大火事になってしまったのだ。
大騒ぎしていると、そこへ通りがかった別の旅人。
この旅人は直ちに消化活動に励み、
頭を焦がして、額をただれさせながら(焦頭爛額)、必死になって消化を手伝った。
やがて、無事に火は消えた。
主人は大変喜んで、この旅人を手厚くもてなした。
<ここまで>
将来の危機を予測して、苦言を呈する者は、いつの時代も嫌がられます。
しかし、一方で危機が起こって、その処理活動にいそしむ者が拍手喝采されます。
それがこの世の中の常です。
どちらの旅人が評価されるべきでしょうか?
事態の発生を危惧し、予防する者を評価せず、
発生後に、ここぞとばかり、その処理活動にいそしむ者を優遇してしまう。
大災害が起こった時のために、予測し、予防し、準備すること。
これが一番大事な活動だと思います。
災害が起こる前の活動に、もっと目を向けましょう!


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